根岸正吉 · 日本語
全文
原文 (日本語)
十二時間の勤めを終えて
わざわざ郊外からやって来たのだ。
山を下り川を越え
はるばる足尾からやって来たのだ。
それを此儘追返すとは
ものの解らぬにも程がある。
「諸君!
開けずんばこんな門
たたき壊して這入ろうじゃないか」
言葉半ばに魔の手は延びて
猛り狂いつ捕われて
暗き方へと引かれ行く。
「……森も林も武装せよ、
石よ何故飛ばざるか……」
革命の歌うすれ行く。
(発表誌不詳 『どん底で歌う』を底本)
●図書カード
根岸正吉
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