野口雨情 · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
ある山国に、美しい湖がありました。 この湖には、昔から、いろいろな不思議なことがありました。青々と澄んだ水が急に濁つたり、風もないのに浪が立つたり、空が曇つて星のない晩でも、湖の中にはお星様が映つて見えることなぞもありました。それには何か深い理由があるだらうと、村の人達は思つてゐましたが、湖の中におゐでになる水神様のほかには、誰も知りませんでした。 いろいろ不思議なことがある中でも、わけても不思議なのは、この湖の上にかかる虹の橋でした。それは、ほかでは見られない綺麗な大きな虹でした。虹が出るたびに村の人達は、いつも湖の岸へ出て、その美しさに見とれて居るのでした。 この湖に向ひ合つて、二つの村がありました。村の人達は、たいてい漁をしたり機を織つたりして、その日その日を平和に暮して居りました。 さて、この湖の一方の村に、おたあちやんと、おきいちやんといふ、それはそれは仲のよい友達がありました。二人とも同じ歳の九つでした。 二人は、姉妹のやうに、いえいえ姉妹よりも、もつともつと仲よしでした。それに顔や姿までが、どことなく似てゐたものですから、村の人達は双児のやうだとよく云ひました。 しかし、
野口雨情
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