Vol. 2May 2026

도서

공개저작물 세계 지식 라이브러리

14,981종 중 14,496종 표시

非文学的文士

中原中也

我が国に文学がないとは云はないが、我が大衆に未だ文学がないとは云へるのだ。それかあらぬか文士と呼ばれる人種の中にも、文学でも何でもない、といつて文学に全然関係がなくもないから、つまり文学の爪だの垢くらゐには関係のあることを何かと云々して、それで以て自身は文学のつもりでゐる人が少しはゐる。数にすれば少しでも、文学に無関係な文士なぞといふものが在るのは何れにしろ

JA
원문만

非論理的性格の悲哀

萩原朔太郎

白でないものは黒である。もし白でも黒でもないものは、中間の灰色でなければならない。これが論理の原則であり、我々の推理の方式は、いつでもこの前提の上に組みたてられる。 しかしながら多くの事實は、いつも人間の推理を裏切つてゐる。具體的なるすべての事實は、決して論理的であり得ない。特に我々の人格ほど、非論理的なものはないであらう。人格の實相は、實に矛盾そのものであ

JA
원문만

富田常雄

巣鴨の拘置所から、戦犯容疑者としての嫌疑が晴れて釈放されたわしが、久しぶりに大磯の「圓月荘」の扁額をかけた萱門の戸摺石の上に立った時、最初に、耳ばかりでなく、体全体に響き渡る様に聞えたのは波の音であった。それを聞くと、わしははっと我れにかえったという言葉通りに始めて自分を取り戻した様な心持ちになった。 「御前、世の中は変わりまして御座います」 執事の杉山が立

JA
원문만

お面とりんご

小川未明

町の方から、いつもいい音が聞こえてきます。 チンチン、ゴーゴーという電車の音のようなのや、プープーというらっぱの音のようなのや、ピーイ、ポポーという笛の音のようなのや、聞いても聞いてもその音がいろいろであって、どんなにぎやかなおもしろいことがあるのか、考えてもわからないような気がしました。 小さな政ちゃんは、白いエプロンをかけて、往来の上に立ってその音を聞い

JA
원문만

面会

織田作之助

面会 織田作之助 ある朝、一通の軍事郵便が届けられた。差出人はSという私の旧友からで、その手紙を見て、はじめて私はSが応召していることを知ったのである。Sと私は五年間音信不通で、Sがどこにどうしているやら消息すらわからなかったのである。つまりその軍事郵便は五年振りに見るなつかしいSの筆蹟をあらわしていたのだ。しかも、それによれば、Sは明日第一線へ出発するとい

JA
원문만

面影 ハーン先生の一周忌に

小川未明

独り、道を歩きながら、考えるともなく寂しい景色が目の前に浮んで来て胸に痛みを覚えるのが常である。秋の夕暮の杜の景色や、冬枯野辺の景色や、なんでも沈鬱な景色が幻のように見えるかと思うと遽ち消えてしまう。 消えてしまった後は、いつも惘として考えるのである。なんでこんな景色が目に見えるのであろう。誰のことを自分は思っているのか? 気に留めて考えれば空漠として、悲し

JA
원문만

面白き二個の広告

堺利彦

面白き二個の広告 堺利彦 吾人はこのごろの新聞紙上において実に面白き二個の広告を見当たりたり。一は「白縮緬兵児帯」と題し、一は「徳用飯殖焚法」と題せり。 「白縮緬兵児帯」と題するものは、「桐生特産優美観光織」と称せるより見れば、いわゆる観光縮緬のことなるべく、それを帯一筋につき一円二〇銭より一円七〇銭までの間にて売るものなるが、「代価普通縮緬の三分の一にも満

JA
원문만

面白味

中谷宇吉郎

昔、伊東で病気を養っていた頃、東京の一流料理店の主人が、遊びに来たことがある。料理店を通じての友人ではなく、同郷の男である。 私にはよく分からなかったが、何でも非常な食通で、料理の腕も一流だという噂の男であった。それで女房が、伊東の材料で、何か料理を教えてもらいたいと頼んだ。 それで材料を買いに出たわけであるが、驚いたことには、この先生、道路の真ん中を悠然と

JA
원문만

革トランク

宮沢賢治

革トランク 宮沢賢治 斉藤平太は、その春、楢岡の町に出て、中学校と農学校、工学校の入学試験を受けました。三つとも駄目だと思ってゐましたら、どうしたわけか、まぐれあたりのやうに工学校だけ及第しました。一年と二年とはどうやら無事で、算盤の下手な担任教師が斉藤平大の通信簿の点数の勘定を間違った為に首尾よく卒業いたしました。 (こんなことは実にまれです。) 卒業する

JA
원문만

革命の研究

クロポトキンピョートル・アレクセーヴィチ

革命といふ言葉は、今では、被壓制者の唇にも、また所有者の唇にすらも、屡々上る。既にもう、時々、近い將來の變動の最初の顫えが感ぜられる。そして、大なる變動や變化の近づいて來る時にはいつもさうであるが、現制度の不平者は――その不平がどんなに小さくてもいゝ――嘗ては實に危險であつた革命家といふ肩書を爭つて自分につける。彼等は現制度を見限つて、何等かの新制度を試みよ

JA
원문만

革命の研究

クロポトキンピョートル・アレクセーヴィチ

これは主としてフランス大革命の事実にもとづいて述べたものであるが、僕等はさらにこれをロシアの現状に照らし合せて見て、そのますます真実なことにむしろ驚くものである。 ボルシェヴィキの謀反人バンクハスト女史も、その機関誌『ウォーカース・ドレッドノート』にこれを掲載して、共産主義者の反省を求めている。 革命の時に、どんな奴がどんなことをするかは、だまされまいと思う

JA
원문만

ごわごわごむ靴

桜間中庸

山と山との間に小さい川があります。川には、澄みきつた水が流れてゐます。川の底には白くて丸い石が卵のやうに重なり合つてゐて、水が小石にぶつつかつて、こぽり、こぽりと音をたててゐます。 「ぽつちやり」と何だか黒いかたまりが水の中に入つてきました。 ゆら、ゆら、ゆら、 黒いごわごわしたかたまりは川の底までゆきました。 こぽり、こぽり、こぽり。 流れがはやいので、ご

JA
원문만

鞄らしくない鞄

海野十三

鞄らしくない鞄 海野十三 事件引継簿 或る冬の朝のことであった。 重い鉄材とセメントのブロックである警視庁の建物は、昨夜来の寒波のためにすっかり冷え切っていて、早登庁の課員の靴の裏にうってつけてある鋲が床にぴったり凍りついてしまって、無理に放せば氷を踏んだときのようにジワリと音がするのであった。朝日は、今ようやく向いの建物の頭を掠めて、低いそしてほの温い日ざ

JA
원문만

鞦韆考

原勝郎

鞦韆考 原勝郎 鞦韆は漢字で綴ればこそむつかしくなるが、遊戯としては極めて簡單で、何人でもたやすく思ひつきさうな種類のものである。されば其源流を究めるなどは嗚呼の沙汰に近いかも知れない。然るに無造作な此技が、想像さるゝよりも少數の發明者しか持たなかつたと見えて、東洋に於ても西洋に在りても、國から國へと移り行つた跡が歴然と認められる。加之、時代によりての變遷も

JA
원문만

鞭撻

牧野信一

私は台所の隅へ駈けこむと、ながしもとで飯の仕度を手伝つてゐる母の袂にとり縋つて――仙二郎と一処に行くのは嫌だ、と云つた。が大声で喚くわけにもゆかず、たゞ無暗に鼻をならして駄々をこねた。 「どういふわけで、そんなに嫌なの……変だね。」母にさう追求されても私は決してその理由は審かにしなかつた。 どうあつても母は私に同意の色を示さないので私は不平の余り口惜し涙を滾

JA
원문만

韓非子解題

小柳司気太

本書の著者韓非は、韓の公室の一族なり。其の人となり、吃にして辯説に拙なれども、文筆に長ず。李斯と與に荀卿の門に學ぶ。李斯其の才能の及ばざるを以て窃かに之を畏る。當時の氣運は、既に戰國一統の任務を、秦に與へたるの時にして、韓國は日に侵略せられ、其危きこと累卵の如き状態なり。然るに韓王(名は安)は法制を明かにして、臣下を御すること能はず、其の外交政略は、徒らに合

JA
원문만

音について

太宰治

音について 太宰治 文字を読みながら、そこに表現されてある音響が、いつまでも耳にこびりついて、離れないことがあるだらう。オセロオであつたか、ほかの芝居であつたか、しらべてみれば、すぐ判るが、いまは、もの憂く、とにかくシエクスピア劇のひとつであることは間違ひない、とだけ言つて置いて、その芝居の人殺しのシイン、寝室でひそかに女をしめ殺して、ヒロオも、われも、瞬時

JA
원문만

音の世界

岸田国士

音の世界 岸田國士 女 男甲 男乙 其の他 舞台は、連絡なき三つの場所を同時に示し得るやう、その空間を利用して、それぞれ独立した装置を施す。 三つの情景は、大体次の如き関係に配置されてゐればよい。 Aは、ホテルのアパルトマンに属する贅沢なサロン。 Bは、別のホテルの一人用寝台附小室。 Cは、ある商店の電話室。 時刻は午後九時。 Aの部屋では、男甲がソフアに倚

JA
원문만

音の世界に生きる

宮城道雄

音の世界に生きる 宮城道雄 幸ありて 昨年の暮、一寸風邪をひいて欧氏管を悪くした。普通の人ならたいして問題にすまいこのことが、九つの年に失明を宣言されたその時の悲しみにも増して、私の心を暗くした。もし耳がこのまま聞こえなくなったら、その時は自殺するよりほかはないと思った。音の世界にのみ生きて来た私が、いま耳を奪われたとしたら、どうして一日の生活にも耐え得られ

JA
원문만

音に就いて

太宰治

音に就いて 太宰治 文字を読みながら、そこに表現されてある音響が、いつまでも耳にこびりついて、離れないことがあるだろう。高等学校の頃に、次のような事を教えられた。マクベスであったか、ほかの芝居であったか、しらべてみれば、すぐ判るが、いまは、もの憂く、とにかくシェクスピア劇のひとつであることは間違いない、とだけ言って置いて、その芝居の人殺しのシイン、寝室でひそ

JA
원문만

音楽と世態

中原中也

近頃は音楽界は盛んであるやうだ。演奏方面は勿論として、作曲家も没々出て来る。――つまり音楽界は盛んであるのだ。そこで音楽は盛んであるか如何。 そこらのお坊つちやんが、――まあ、お坊つちやんだつて、貧乏人だつて、貧乏人だつてお坊つちやんだつてそんなことが此処で問題ではないのだが、――少しばかりお玉杓子を並べることを覚えようと、大いに沢山お玉杓子を並べることを覚

JA
원문만

きのうときょう 音楽が家庭にもたらすもの

宮本百合子

この間日比谷の公会堂であった自由学園の音楽教育成績発表会へ行って、それについての様々な感想につれて、自分たちが小さかった頃の生活のうちに、音楽がもたらしたあれこれの情景をなつかしく思いおこした。 もうふた昔三昔のことで、私が五つぐらいと云えば明治三十年代の終りから四十年代のはじめにかけての時期になるが、その時分うちに一台のベビイ・オルガンがあった。五つをかし

JA
원문만

ブレーメンの音楽師

グリムヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール

ある人が一ぴきのロバをもっていました。そのロバは、長い年月のあいだ、しんぼう強く、背中にふくろをしょっては、水車小屋まではこんでいました。でも、そのうちに、力もなくなってきて、だんだんこのしごとができないようになりました。 そこで、主人は、ここらで、ロバにかいばをやるのはやめるとしよう、と、考えました。 ところが、ロバのほうでも、じぶんにぐあいのよくないよう

JA
원문만