岸田国士 · 일본어
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원문 (일본어)
有楽座の「千万人と雖も我行かん」は上演を期待してゐたもので、今度新劇協同公演といふ興味のある企画の下に、この久板栄次郎君の力作がとりあげられたことは当然であると思ふ。 この作品は以前雑誌に発表されたものに作者が大部分手を加へたらしく、それだけ全体として緊密の度を増し、前篇「北東の風」との関連において、なるべく独立性をもたせるやう工夫されたことがわかる。主人公豊原の思想――といふよりも例の温情主義的信仰の矛盾とその蹉跌を取扱ひ、これを階級争闘の面に発展せしめず、一種の運命悲劇として、現代社会の道徳の問題に批判の眼をうつさうとしてゐる努力と配慮が感じられる点で、テーマの中心をやゝ不安定なものとしてゐる憾みはあるが、これを一個の伝記劇としてみる時、そこに、歴史的、事件的な動きを自然に劇的発展の要素とした十分見ごたへのある舞台を創造し得たことになる。 少くとも現代政治経済の機構とその裏面的事情に好奇心を有するものなら、常識として主人公豊原が如何なる人物であるかを知つてゐる筈であるから、作者と共にわれわれはこの不幸な幸運児が現代に於て負はされた役割について、多大の向情とある種の反発とを感じながら

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