亀井勝一郎 · 일본어
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원문 (일본어)
連絡船に乗つて函館へ近づくと、恵山につらなる丘の上に、白堊の塔のある赤い煉瓦造りの建物が霞んでみえる。トラピスト女子修道院である。やがて函館山をめぐつて湾へ入りかけると、松前の山々につらなる丘の上に、やはり赤煉瓦造の建物と牧場がみえる。これは当別のトラピスト男子修道院である。函館の町を中心にこの二つの修道院をつなぐ半径内が、幼少年時代の私の散歩区域であつた。思ひ出すまゝに、私は最も美しいと思はれた八つの風景を選んでみよう。題して「函館八景」といふ。これは行きずりの旅人にはわからない、函館に住んでみて、はじめて成程と肯れる風景のみである。 一、寒川の渡。――函館山の西端、即ち湾の入口にのぞんだところに、寒川といふ小部落がある。こゝは町の西端ではあるが、全く町から孤立して、置き忘れられてゐるやうな淋しい部落である。そこへ行くには穴間といふところを通らねばならぬが、この穴間は高さ五十米ほどの海洞窟なのである。奥行はどれほどあるかわからない。海水は深く紺碧に澄んで、魚類の泳いでゐるのが上からはつきり眺められる。洞窟の中にはかうもりなども住んでゐる。ちよつともの凄い感じのするところだ。波の荒い日
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亀井勝一郎
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