中谷宇吉郎 · 일본어
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원문 (일본어)
有名な人の読書遍歴をよむと若い人たちは、鼓舞されるよりも、畏縮してしまう方が多いであろう。例えば、清水幾太郎氏の『読書と人生』を読んでも、辰野隆氏の『忘れ得ぬ人々』中の谷崎潤一郎の中学時代の話をみても、びっくり仰天するばかりであろう。事実私もびっくり仰天しているのである。 中学の一年生頃から、『ファウスト』を読んだり、高等学校へはいる前から、原書の小説や専門書を、どんどん読破したりしているのだから、今の若い諸君には、まるで神話のような話である。しかしそういう人は、実は例外であって、誰でも真似の出来ることではない。 妙なことで自慢をするようであるが、私などは、読書には、きわめて晩熟であった。もっとも田舎で育ったものは、たいていそうであるが、小学校時代は立川文庫、中学時代は小説の貸本だときまっていたものである。講談の速記が、最高級の本であった。語学だって、中学の五年になって、イソップがやっと読めるくらいであったから、戦後学生の怠け者程度の力であろう。それでも大学を出た頃は、専門書ならばいわゆる原書を読むのに、そう不自由しなかったから、あまり早くあきらめてしまう必要はない。 本らしい本を初め
中谷宇吉郎
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