原民喜 · 일본어
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원문 (일본어)
壊滅の序曲 原民喜 朝から粉雪が降つてゐた。その街に泊つた旅人は何となしに粉雪の風情に誘はれて、川の方へ歩いて行つてみた。本川橋は宿からすぐ近くにあつた。本川橋といふ名も彼には久し振りに思ひ出したのである。むかし彼が中学生だつた頃の記憶がまだそこに残つてゐさうだつた。粉雪は彼の繊細な視覚を更に鋭くしてゐた。橋の中ほどに佇んで、岸を見てゐると、ふと、『本川饅頭』といふ古びた看板があるのを見つけた。突然、彼は不思議なほど静かな昔の風景のなかに浸つてゐるやうな錯覚を覚えた。が、つづいて、ぶるぶると戦慄が湧くのをどうすることもできなかつた。この粉雪につつまれた一瞬の静けさのなかに、最も痛ましい終末の日の姿が閃いたのである。……彼はそのことを手紙に誌して、その街に棲んでゐる友人に送つた。さうして、そこの街を立去り、遠方へ旅立つた。 ……その手紙を受取つた男は、二階でぼんやり窓の外を眺めてゐた。すぐ眼の前に隣家の小さな土蔵が見え、屋根近くその白壁の一ところが剥脱してゐて粗い赭土を露出させた寂しい眺めが、――さういふ些細な部分だけが、昔ながらの面影を湛へてゐるやうであつた。……彼も近頃この街へ棲むや
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原民喜
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