折口信夫 · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
特にこの能で注意しなければならないのは、舞台構造であります。京都の壬生念仏を思はせるやうな舞台で、上下の廊下が橋掛りになつて居り、舞台の正面には春日神社の神殿を控へて居るのであります。即、舞台と神殿との間には屋根がかけられて、全体が内陣のやうな形をもつてゐます。以前は神殿だけが独立して居つたのですが、現今は、全体として完全な室内舞台の形式になつて居ります。奉仕する役者はといふと、上座と下座が二部落に別れて居り、こゝで能をする時は、上座は左橋掛り(正面から見て)から出て舞ひ、下座は右橋掛りから出て舞ふことになつて居る。これは最大きな特徴で、今度の公演に幾分でも実現出来れば結構だと思ひます。この神前演奏の形は、春日の若宮祭りの第一日の式と同形式といつていゝと思ひます。しかも、黒川では常にその形式を繰り返してゐるわけで、見物人よりも神に対する法楽を主としてゐることがわかります。
折口信夫
翻訳状況
待機中ログイン後に翻訳をリクエストできます。
よくある質問
Yes — completely free. This book is in the public domain, so Pagera offers the full text without payment or account requirement. Pagera is funded by advertising.
無料でご利用いただけます
会員登録なしですぐに読み始められます。さらに多くの書籍と機能は無料会員登録後にご利用いただけます。