上司小剣 · 일본어
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원문 (일본어)
郵便配達が巡査のやうな靴音をさして入つて来た。 「福島磯……といふ人が居ますか。」 彼は焦々した調子でかう言つて、束になつた葉書や手紙の中から、赤い印紙を二枚貼つた封の厚いのを取り出した。 道頓堀の夜景は丁どこれから、といふ時刻で、筋向うの芝居は幕間になつたらしく、讃岐屋の店は一時に立て込んで、二階からの通し物や、芝居の本家や前茶屋からの出前で、銀場も板場もテンテコ舞をする程であつた。 「福島磯……此処だす、此処だす。」と忙しいお文は、銀場から白い手を差し出した。男も女も、襷がけでクル/\と郵便配達の周囲を廻つてゐるけれども、お客の方に夢中で、誰れ一人女主人の為めに、郵便配達の手から厚い封書を取り次ぐものはなかつた。 「標札を出しとくか、何々方としといて貰はんと困るな。」 怖い顔をした郵便配達は、かう言つて、一間も此方から厚い封書を銀場へ投げ込むと、クルリと身体の向を変へて、靴音荒々しく、板場で焼く鰻の匂を嗅ぎながら、暖簾を潜つて去つた。 四十人前といふ前茶屋の大口が焼き上つて、二階の客にも十二組までお愛そ(勘定の事)を済ましたので、お文は漸く膝の下から先刻の厚い封書を取り出して、先づ
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上司小剣
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