グリムヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール
グリムヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール · 日本語
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グリムヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
猫が森のなかでお狐さまに行きあったことがありました。「きつねは、りこうで世慣れてる、世間でたっとばれてる」と、こう考えたので、猫は、あいそうよく狐に話しかけました。 「おきつねさま、今日は! ごきげんいかがですか、ご景気はいかがですか、せちがらい世の中になりましたが、おきつねさまは、どんなお生活をなすっておいでですか」 狐は、それはそれは威張りくさって、猫を、あたまのてっぺんから四足のさきまで、じろじろながめているだけで、なんとか返答をしてやったものかどうか、しばらくは見当がつきませんでした。やっとのことで狐の言うには、 「なにょう! きさまなんざ、ひげそうじのしみったれ野郎の、斑の、阿呆の、腹ぺこの、ねずみとりじゃねえか。なにょうかんげえたんでえ、このおれさまに向って、ごきげんいかがですかなんてぬかしゃがって、ふてえやつだ。きさま、なにをならった? きさまのできることは、いくつあるんだ?」 「わたくしにできることは、たった一つしかありません」と、猫は小さくなって答えました。 「どんなしわざだ?」と、狐がたずねました。 「犬どもがわたくしを追っかけてまいりますと、木の上へのぼって、じぶ
グリムヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール
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