グリムヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール
グリムヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール · 日本語
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グリムヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
にいさんが妹の手をとって、いいました。 「おかあさんが死んじゃってから、ぼくたちには、いいことって、ただの一時間もないねえ。こんどのおかあさんたら、まい日まい日、ぼくたちをぶつし、そばへいけば、足でけとばすんだもの。それに、ぼくたちの食べものといえば、食べのこしの、かたいパンのこばだろう。テーブルの下にいる犬のほうが、ぼくたちよりゃずっとましだよ。おかあさんは、ぼくたちにゃくれなくったって、犬にゃ、ときどき、うまいものをほうってやってるもの。死んだおかあさんがこんなことを知ったら、それこそたいへんだよ。ね、ひろい世のなかへ、ぼくたちでていこうよ。」 ふたりは、一日じゅう、草原や、畑や、石っころの上を歩いていきました。雨がふってきますと、小さい妹は、 「神さまと、あたしたちの心がいっしょになって、泣いてるのねえ。」 と、いいました。 日がくれるころ、ふたりはある大きな森のなかにはいりこみました。ふたりは、心配なのと、おなかがへったのと、長いあいだ歩いたのとで、すっかりくたびれていました。それで、とある木のうろのなかへはいりますと、すぐにねいってしまいました。 あくる朝、ふたりが目をさまし
グリムヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール
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