木暮理太郎
木暮理太郎 · 日本語
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木暮理太郎 · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
那須火山群は、広漠たる那須ヶ原の北端に在って、南北に長い連嶺をなし、所謂那須の五岳を含む山塊を総称したものである。五岳とは南の黒尾谷岳から順に北へ南月山、茶臼岳、朝日岳及び北肩は下野、磐城、岩代の三国界に跨る三本槍岳を指したもので、主峰は千九百十七米の茶臼岳である。普通那須岳と言えばこの茶臼岳を意味している。この山は南月山と朝日岳との間に開口した大火口内に噴出し、那須火山群中で最後に生成したものだけに、今も名の如く円く膨れた山体の各所から烟を揚げ、就中北及び西北の肩に在る幾多の硫気孔は、水蒸気と共に多量の亜硫酸瓦斯を噴出するので、石を畳んで烟を伏せ、硫黄を凝固せしめ、これを掻き落して採集したものを郭公湯の北に在る精煉所に送って精製している。其状一種の奇観と称す可きも、亦悽愴の気が身に迫るを覚える。そのあたりを無間の谷というのは、同名の地獄を聯想しての名ででもあろうか。 茶臼岳には又高湯山の別名がある。これは山の西面から熱湯が滾々と湧き出している為であるらしい、高湯山大権現と記した石碑もある。茶臼岳の北は峰の茶屋一名荷置場の鞍部から剣ヶ峰の隆起を越えて、朝日岳に連るが、此間は岩が脆く崩れ
木暮理太郎
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