坂口安吾
坂口安吾 · 日本語
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坂口安吾 · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
私はこれより一人の男がこの戦争に対処した数々の秘策と工夫の人生に就てお話したい。戦争を見物したいといふ人間なら星の数ほどあるであらうが、兵隊になつて自分自身が戦争するといふことになると、これは誰でも尻ごみする。ところが日本には「兵隊になる」といふ言葉は常識上は存在せず「兵隊にとられる」と称する通り、こつちが厭だと云つても兵隊にさせられるから仕方がない。こればかりは秘策の施し様もないのである。三月十日の浅草本所深川などのやられたやうなことが戦争の始めにあれば、しめた、といふので、死んだふりをしたり、無籍者になつたり、年齢をごまかしたり、余は丁種でござる、といふやうなことを申立てゝ、なんと云つたつて区役所から何から何まで焼けたり死んだりしてゐるのだからビク/\することはない。しかしもうあの期に及んでは手遅れで、大概の若い者が兵隊にとられてしまつた後である。けれども、かういふチャンスは人生の正規のコースには有り得ぬので、さういふ場合を待ちもうけて秘策や工夫をたてるわけにはゆかない。だから「兵隊にとられゝば」もう仕方がない。これは工夫の埒外で、諦めざるを得ないのである。 だから戦争と私との関係
坂口安吾
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