高村光雲
高村光雲 · 日本語
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高村光雲 · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
さて、鏡縁御欄間の仕事が終りますと、今度は以前より、もっと大役を仰せ附かりました。 これは貴婦人の間の装飾となるのだそうで御座いますが、貴婦人の間のどういう所へ附いたものかその御場所は存じません。何んでも御階段を昇り切ったところに柱があってその装飾として四頭の狆を彫れという御命令であった。 これは東京彫工会へ御命令になったので、木彫りで出来るのではなく、鋳金となって据えられるので鋳金の方は大島如雲氏が致すことになったが、原型の彫刻は高村にさせろという御指命で彫工会がお受けをしたのでありました。 そこで、私は原型を木で彫ることになりました。およその下図は廻って来ましたが、今度は鏡縁欄間のような平彫りとは違って狆の丸彫りというのですから、下図に便っているわけに行かない。まず何より第一番にモデルとする狆の実物を手に入れることが必要となって来ました。 しかし、狆を手に入れるということは容易でない。狆なら鳥屋へ行っても何程もあるが好いものは稀です。もし好いのがあれば高価であるから私も当惑しましたが、以前用たしで浅草の三筋町を通った時に或る葉茶屋になかなか好い狆がいたことを思い出したので、早速出掛
高村光雲
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