中谷宇吉郎 · 일본어
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원문 (일본어)
子供の頃、北陸の田舍で育ったが、その頃の日本の田舍の人は、質素というか、粗末というか、今から見たら、皆ずいぶんひどい生活をしていたものである。 そういう生活の中にあって、極端に生計を切りつめて、乏しいものを粒々と積み上げた人が、田舍での物持であった。それで物持といえば、けちと相場がきまっていたが、そのけちの程度が、度はずれているので、一種の愛嬌を生んでいた。 小學校時代を過したのは、加賀のDという町であったが、そこのお金持に、その代表的な人があった。たしか小さい工場などももっていたように聞いていたが、一代で仕上げた人である。當時の町の人たちの評判を、幼な心にきいたのを、まだ憶えている。何でも道を歩いていて、樽の栓が落ちていると、下駄でけりながら、自分の家の前までやってくる。そして家の前にくると、それを拾って家へはいる。ためておいて、焚きものにするというのである。 あの地方では、初夏の頃に、地引で櫻鯛がたくさんとれる。漁師の女房たちは、それを籠に入れて、天秤棒でかついで、D町まで賣りに來る習慣になっていた。或る時、誰かあまり急いだのでその鯛を一匹おとしていった。 そこへちょうどこの主人公
中谷宇吉郎
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