中谷宇吉郎 · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
アメリカはドルの國で、何ごともすべて實用一點張の國である。學問にまでその傾向があって、たいていの研究は、皆はっきりした目的をもっている。その點、學問を實際に役立たせるには、非常に有利である。その半面、實用を全く離れた純粹な科學的研究は、こういう國では、育ちにくい。今までのアメリカの大發明といえば、ほとんどすべてが、歐洲で發見された原理なり現象なりを、アメリカで大量生産的に實用化したものである。 こういう傾向は、一國の科學技術體制としては、いささか不健全なので、アメリカでも識者は皆内心氣にしているようである。それで實用を離れた、いわば學問のための學問も、重視しなければならないと、折にふれて言っている。 ところで、その一つの現われとも見られる變った協會があるので、その紹介をしよう。 名前から變っているので、ムニタルプ(Munitalp)協會(ファウンデーション)というのである。こういう言葉は、英語にはないので、誰でも一應首をひねられるであろう。實はこれは逆に讀めばすぐ分るので、プラチナム(Platinum)即ち白金を逆さにしたのである。アメリカの白金關係の實業家たちが、白金のお蔭で、大いに
中谷宇吉郎
翻訳状況
待機中ログイン後に翻訳をリクエストできます。
よくある質問
Yes — completely free. This book is in the public domain, so Pagera offers the full text without payment or account requirement. Pagera is funded by advertising.
無料でご利用いただけます
会員登録なしですぐに読み始められます。さらに多くの書籍と機能は無料会員登録後にご利用いただけます。