ホワイトフレッド・M
ホワイトフレッド・M · 日本語
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ホワイトフレッド・M · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
「女王だったらなあ」 とコーラ・コベントリがのたまった。 唯一の聞き手の男がほほ笑んだ。コーラの滑やかな腕の所に笠ランプがあり、赤い絹笠が男の胸を斜めに照らし、血のように染めた。部屋はと言えば、華麗な冥界のようで、目立つというより洗練されている。 コーラ・コベントリは魅惑的な謎に満ちている。少なくとも魅力はド派手な格好のせいじゃない。たぶん、しっとり濡れた黒い瞳のなせるわざだろうが、出生地は口をはばかった。 おそらくこれ以上の詮索はよくない。金回りについてはリンドン卿に語らせたら、きっと説得力があろう。同卿は金持ちの外交官で話術の達人。 民衆の見るところ、コーラの寵愛を一身に受けている。華美には金がかかり、ロンドン一の美女と付き合うには端金なんてものじゃない。 リンドン卿が鼻から紫煙をパーッと吐いた。そっくりかえり、両眼を鑑定家みたいに細めた。コーラは一幅の絵画だ。同卿はこの種の高価な絵が好きだった。 「女王だったら何が欲しい」 「今年だけよ。わたし素敵なものに目がないでしょ。今年は戴冠六十周年だし。ねえ、どんな貢物かしら。何人殺しても手に入れたいわ」 「そんな気持ちとは知らなかったな
ホワイトフレッド・M
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