ホワイトフレッド・M
ホワイトフレッド・M · 日本語
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ホワイトフレッド・M · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
今は亡き俳優手配師の備忘録より サットン・バスコム歌劇団ほどの一流歌劇団が出直すことになった。今まで経営は順調だったのに……。当歌劇団が株式会社であることなど大衆は知らない。次第に経費が重くのしかかり、対策を講じなければならなくなった。 その結果、合唱隊の半分以上が解雇され、オーケストラの三分の二がメルボルンやシドニーと契約し、残りの団員で豪州奥地の公演が始まった。 急造劇団だったが、奥地の鉱夫や羊毛刈り人はちっとも気にしなかった。粋な歌劇を堪能し、惜しげなく金を払った。 鉱山村の取引は砂金だ。例えば特別席なら一オンス(約三十一グラム)、以下客席次第。その為、実入りがどんどんかさばり、造幣局に行く必要にせまられた。 当然ながら会計係はちょっと不安だ。だって未開地区だし、武装強盗も全くいないわけじゃない。 時々ジム・ベイヘムが出没すると、誰かが犠牲にならざるを得なかった。ジムは山賊の頭目、本国から追われる身の英国人、つまり英国で逮捕令状が出ている。 最近五年間、プーナ地区とヤラ地区のなわばりで、馬鹿騒ぎや強盗をやっている。一方では紳士でもあり、そう決めればそうできる人物だ。他方ではこれ以
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