正岡容
正岡容 · 日本語
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正岡容 · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
三遊亭圓朝初期の作品たる「怪談牡丹燈籠」「鏡ヶ池操松影(江島屋騒動)」「真景累ヶ淵」並びに代表作「怪談乳房榎」「文七元結」の諸篇を検討してみよう。いわゆる欧化時代の横顔たる西洋人情噺の諸作については引き続いて世に問う『圓朝』後半生篇の附録に語ろう。「後開榛名梅ヶ香(安中草三郎)」や「粟田口霑笛竹」や「塩原多助一代記」もまた逸すべからざる代表作品であるがこれらの検討もまた他日を期そう。 まず速記そのものについていいたい、冒頭に私は。 ひと口に速記というもの、大方から演者の話風を偲ぶよしなしとされている。たしかにこれにも一理あってまことに速記は円盤と同じくかつて一度でもその人の話術に接したものにはいろいろの連想を走らせながら親しむこともでき、従って話風の如何なりしかをおもい返すよすがともなるのであるが、そうでない限り、話術のリズムや呼吸、緩急などは、絶対分らないといってよかろう。 その代りその人の高座を知っているものに昔の速記はなかなかに愉しく、微笑ましかった。かりに「なか申しておりまして」というような口調の落語家ありとすれば、その通り速記もまた「なか申して」いたし、「客人何々を御存じか」
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