宮本百合子
宮本百合子 · 日本語
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宮本百合子 · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
しようがない、だろうか? 宮本百合子 「電燈料がまたあがるかね」 ほんとにしようがないわねえ。 「新聞でね、東畑博士がいっていますよ、日本の主食は三百万トン外国から買えば、芋ぬきで二合七勺配給になるのに、政府は三百七十五万トン輸入しようとしている。これは制限しなければならないって。日本の米のねだんは一石四千二百五十円でしょう? 輸入米は同じ一石が九千六百七十一円よ。誰が考えたってへんなことだと思うわ」 あきれかえるわねえ。でも、しようがないわ、どうせいまの政府だもの。―― 考えてみるとわたしたちの日常生活に「しようがない」という言葉が、なんとはばをきかしているだろう。一日のうちに、いくど「しようがないなア」という声があがるだろう。ところが不思議なことには、しようがないなア、といいながらも、実際ではすぐそのあとから、何とかそこに当意即妙の知恵を発揮して、わたしたちは、そのことをともかくしようことのあることにして生活して来ている。この意味では、日本の婦人たちが日々の辛苦をしのいでいる手腕は、しようがないどころのさわぎではない。おどろくべき根づよさをもっている。それだのに、問題が直接家庭の内
宮本百合子
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