宮本百合子
宮本百合子 · 日本語
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宮本百合子 · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
アメリカの女の夏の生活といっても、私の接触した範囲が極めて狭いので申上げるほどのことはありませんが……しかし、あの如何にも夏の休みを楽むような、愉快な女学生の生活はほんとに羨ましいと思います。あちらの学校はたいてい六月のはじめから三月位ありますので専門学校の女学生は夏季講習を聴く者と、避暑に出かけるものとに分れます。 避暑の方法はやはり日本と同じで海か山へ行くのですが、しかし海へ行くとしても只ゆくばかりでなく、いろいろな戸外ゲームたとえば射的や乗馬などを全く何もかも忘れて愉快に無邪気に数日乃至数週間を過ごします、それに近頃では天幕生活が非常によろこばれて女学生などは男気なしの仲のいいお友達数名と一緒に思う場所へ参り、全く必要なものばかりで、驚くほど簡単な自然的の生活をいたします。天幕を建てる場所は海でも山でも、その土地の所有者に断れば殆ど自由ですから、毎年変った土地へ、思うさまに行くことが出来るわけです。 日本ではまさか女ばかりでそんなことも出来ますまいが、罐詰にバタその他必要な程度のものの入った小さなバスケット一つに、折畳みの簡単なベッドに毛布これだけで自分が望む土地への避暑ができる
宮本百合子
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