
処方秘箋
泉鏡花 · Tiếng Nhật
泉鏡花의 '처방비전'은 어린 시절 작가가 겪은 기묘한 경험을 바탕으로 한 작품입니다. 8세 소년의 눈에 비친 아름다운 처녀 오츠지와 그녀의 집에서 벌어지는 불가사의한 사건은 독자를 몽환적인 세계로 이끌며, 잊을 수 없는 강렬한 인상을 남깁니다. 섬세하고 아름다운 문체로…
Chi hien thi ban dich Tiếng Hàn.
Xem ban goc va ban dich song song theo doan van.
Doc van ban nguon khong co ban dich.
Ghi chu cua bien tap vien Pagera
泉鏡花의 '처방비전'은 어린 시절 작가가 겪은 기묘한 경험을 바탕으로 한 작품입니다. 8세 소년의 눈에 비친 아름다운 처녀 오츠지와 그녀의 집에서 벌어지는 불가사의한 사건은 독자를 몽환적인 세계로 이끌며, 잊을 수 없는 강렬한 인상을 남깁니다. 섬세하고 아름다운 문체로 그려진 요괴와 인간의 경계는, 독자에게 깊은 여운과 함께 묘한 흥미를 불러일으킬 것입니다. 일본 근대 문학의 거장 이즈미 교카의 독특한 세계를 경험하고 싶다면 반드시 읽어야 할 작품입니다.
処方秘箋
泉鏡花 · Tiếng Nhật
泉鏡花의 '처방비전'은 어린 시절 작가가 겪은 기묘한 경험을 바탕으로 한 작품입니다. 8세 소년의 눈에 비친 아름다운 처녀 오츠지와 그녀의 집에서 벌어지는 불가사의한 사건은 독자를 몽환적인 세계로 이끌며, 잊을 수 없는 강렬한 인상을 남깁니다. 섬세하고 아름다운 문체로…
Toàn văn
Ban goc (Tiếng Nhật)
処方秘箋
泉鏡花
一
此の不思議なことのあつたのは五月中旬、私が八歳の時、紙谷町に住んだ向うの平家の、お辻といふ、十八の娘、やもめの母親と二人ぐらし。少しある公債を便りに、人仕事などをしたのであるが、つゞまやかにして、物綺麗に住んで、お辻も身だしなみ好く、髪形を崩さず、容色は町々の評判、以前五百石取の武家、然るべき品もあつた、其家へ泊りに行つた晩の出来事で。家も向ひ合せのことなり、鬼ごツこにも、硨はじきにも、其家の門口、出窓の前は、何時でも小児の寄合ふ処。次郎だの、源だの、六だの、腕白どもの多い中に、坊ちやん/\と別ものにして可愛がるから、姉はなし、此方からも懐いて、ちよこ/\と入つては、縫物を交返す、物差で刀の真似、馴ツこになつて親んで居たけれども、泊るのは其夜が最初。
西の方に山の見ゆる町の、上の方へ遊びに行つて居たが、約束を忘れなかつたから晩方に引返した。之から夕餉を済してといふつもり。
小走りに駆けて来ると、道のほど一町足らず、屋ならび三十ばかり、其の山手の方に一軒の古家がある、丁ど其処で、兎のやうに刎ねたはずみに、礫に躓いて礑と倒れたのである。
俗にいふ越後は八百八後家、お辻が許も女ぐらし、又海手の二階屋も男気なし、棗の樹のある内も、男が出入をするばかりで、年増は蚊帳が好だといふ、紙谷町一町の間に、四軒、いづれも夫なしで、就中今転んだのは、勝手の知れない怪しげな婦人の薬屋であつた。
何処も同一、雪国の薄暗い屋造であるのに、廂を長く出した奥深く、煤けた柱に一枚懸けたのが、薬の看板で、雨にも風にも曝された上、古び切つて、虫ばんで、何といふ銘だか誰も知つたものはない。藍を入れた字のあとは、断々になつて、恰も青い蛇が、渦き立つ雲がくれに、昇天をする如く也。
別に、風邪薬を一貼、凍傷の膏薬一貝買ひに行つた話は聞かぬが、春の曙、秋の暮、夕顔の咲けるほど、炉の榾の消ゆる時、夜中にフト目の覚むる折など、町中を籠めて芬々と香ふ、湿ぽい風は薬屋の気勢なので。恐らく我国の薬種で無からう、天竺伝来か、蘭方か、近くは朝鮮、琉球あたりの妙薬に相違ない。然う謂へば彼の房々とある髪は、なんと、物語にこそ謂へ目前、解いたら裾に靡くであらう。常に其を、束ね髪にしてカツシと銀の簪一本、濃く且つ艶かに堆い鬢の中から、差覗く鼻の高さ、頬の肉しまつて色は雪のやうなのが、眉を払つて、年紀の頃も定かならず、十年も昔から今にかはらぬといふのである。
内の様子も分らないから、何となく薄気味が悪いので、小児の気にも、暮方には前を通るさへ駆け出すばかりにする。真昼間、向う側から密と透して見ると、窓も襖も閉切つて、空屋に等しい暗い中に、破風の隙から、板目の節から、差入る日の光一筋二筋、裾広がりにぱつと明く、得も知れぬ塵埃のむら/\と立つ間を、兎もすればひら/\と姿の見える、婦人の影。
転んで手をつくと、はや薬の匂がして膚を襲つた。此の一町がかりは、軒も柱も土も石も、残らず一種の香に染んで居る。
身に痛みも覚えぬのに、場所もこそあれ、此処はと思ふと、怪しいものに捕へられた気がして、わつと泣き出した。
二
「あれ危い。」と、忽ち手を伸べて肩をつかまへたのは彼の婦人で。
其の黒髪の中の大理石のやうな顔を見ると、小さな者はハヤ震へ上つて、振挘らうとして身をあせつて、仔雀の羽うつ風情。
怪しいものでも声は優しく、
「おゝ、膝が擦剥けました、薬をつけて上げませう。」と左手には何うして用意をしたらう、既に薫の高いのを持つて居た。
守宮の血で二の腕に極印をつけられるまでも、膝に此の薬を塗られて何うしよう。
「厭だ、厭だ。」と、しやにむに身悶して、声高になると、
「強情だねえ、」といつたが、漸と手を放し、其のまゝ駆出さうとする耳の底へ、
「今夜、お辻さんの処へ泊りに行くね。」
といふ一聯の言を刻んだのを、……今に到つて忘れない。
内へ帰ると早速、夕餉を済し、一寸着換へ、糸、犬、錨、などを書いた、読本を一冊、草紙のやうに引提げて、母様に、帯の結目を丁と叩かれると、直に戸外へ。
海から颯と吹く風に、本のペエジを乱しながら、例のちよこ/\、をばさん、辻ちやんと呼びざまに、からりと開けて飛込んだ。
人仕事に忙しい家の、晩飯の支度は遅く、丁ど御膳。取附の障子を開けると、洋燈の灯も朦朧とするばかり、食物の湯気が立つ。
冬でも夏でも、暑い汁の好だつたお辻の母親は、むんむと気の昇る椀を持つたまゝ、ほてつた顔をして、
「おや、おいで。」
「大層おもたせぶりね、」とお辻は箸箱をがちやりと云はせる。
母親もやがて茶碗の中で、さら/\と洗つて塗箸を差置いた。
手で片頬をおさへて、打傾いて小楊枝をつかひながら、皿小鉢を寄せるお辻を見て、
「あしたにすると可いやね、勝手へ行つてたら坊ちやんが淋しからう、私は直に出懸けるから。」
「然うねえ。」
「可いよ、可いよ、構やしないや、独で遊んでら。」と無雑作に、小さな足で大胡坐になる。
「ぢや、まあ、お出懸けなさいまし。」
「大人しいね。感心、」と頭を撫でる手つきをして、
「どれ、其では、」楊枝を棄てると、やつとこさ、と立ち上つた。
お辻が膳を下げる内に、母親は次の仏間で着換へる様子、其処に箪笥やら、鏡台やら。
最一ツ六畳が別に戸外に向いて居て、明取が皆で三間なり。
母親はやがて、繻子の帯を、前結びにして、風呂敷包を持つて顕れた。お辻の大柄な背のすらりとしたのとは違ひ、丈も至つて低く、顔容も小造な人で、髪も小さく結つて居た。
「それでは、お辻や。」
「あい、」と、がちや/\いはせて居た、彼方の勝手で返事をし、襷がけのまゝ、駆けて来て、
「気をつけて行らつしやいましよ。」
「坊ちやん、緩り遊んでやつて下さい。直ぐ寝つちまつちやあ不可ませんよ、何うも御苦労様なことツたら、」
とあとは独言、框に腰をかけて、足を突出すやうにして下駄を穿き、上へ蔽かぶさつて、沓脱越に此方から戸をあけるお辻の脇あけの下あたりから、つむりを出して、ひよこ/\と出て行つた。渠は些と遠方をかけて、遠縁のものの通夜に詣つたのである。其がために女が一人だからと、私を泊めたのであつた。
三
枕に就いたのは、良ほど過ぎて、私の家の職人衆が平時の湯から帰る時分。三人づれで、声高にものを言つて、笑ひながら入つた、何うした、などと言ふのが手に取るやうに聞えたが、又笑声がして、其から寂然。
戸外の方は騒がしい、仏間の方を、とお辻はいつたけれども其方を枕にすると、枕頭の障子一重を隔てて、中庭といふではないが一坪ばかりのしツくひ叩の泉水があつて、空は同一ほど長方形に屋根を抜いてあるので、雨も雪も降込むし、水が溜つて濡れて居るのに、以前女髪結が住んで居て、取散かした元結が化つたといふ、足巻と名づける針金に似た黒い蚯蚓が多いから、心持が悪くつて、故と外を枕にして、並んで寝たが、最う夏の初めなり、私には清らかに小掻巻。
寝る時、着換へて、と謂つて、女の浴衣と、紅い扱帯をくれたけれども、角兵衛獅子の母衣ではなし、母様のいひつけ通り、帯を〆めたまゝで横になつた。
お辻は寒さをする女で、夜具を深く被けたのである。
唯顔を見合せたが、お辻は思出したやうに、莞爾して、
「さつき、駆出して来て、薬屋の前でころんだのね、大な形をして、をかしかつたよ。」
「呀、復見て居たの、」と私は思はず。……
之は此の春頃から、其まで人の出入さへ余りなかつた上の薬屋が方へ、一人の美少年が来て一所に居る、女主人の甥ださうで、信濃のもの、継母に苛められて家出をして、越後なる叔母を便つたのだと謂ふ。
此のほどから黄昏に、お辻が屋根へ出て、廂から山手の方を覗くことが、大抵日毎、其は二階の窓から私も見た。
一体裏に空地はなし、干物は屋根でする、板葺の平屋造で、お辻の家は、其真中、泉水のある処から、二間梯子を懸けてあるので、悪戯をするなら小児でも上下は自由な位、干物に不思議はないが、待て、お辻の屋根へ出るのは、手拭一筋棹に懸つて居る時には限らない、恰も山の裾へかけて紙谷町は、だら/\のぼり、斜めに高いから一目に見える、薬屋の美少年をお辻が透見をするのだと、内の職人どもが言を、小耳にして居るさへあるに、先刻転んだことを、目のあたり知つて居るも道理こそ。
呀、復見て居たの……といつたは其の所為で、私は何の気もなかつたのであるが、之を聞くと、目をぱつちりあけたが顔を赧らめ、
「厭な!」といつて、口許まで天鵞絨の襟を引かぶつた。
「そして転んだのを知つてるの、をかしいな、辻ちやんは転んだのを知つてるし、彼のをばさんは、私の泊るのを知つて居たよ、皆知つて居ら、をかしいな。」
四
「え!」と慌しく顔を出して、まともに向直つて、じつと見て、
「今夜泊ることを知つて居ました?」
「あゝ、整と然う言つたんだもの。」
お辻は美しい眉を顰めた。燈火の影暗く、其の顔寂しう、
「恐しい人だこと、」といひかけて、再び面を背けると、又深々と夜具をかけた。
「辻ちやん。」
「…………」
「辻ちやんてば、」
「…………」
「よう。」
こんな約束ではなかつたのである、俊徳丸の物語のつゞき、それから手拭を藪へ引いて行つた、踊をする三といふ猫の話、それもこれも寝てからといふのであつたに、詰らない、寂しい、心細い、私は帰らうと思つた。丁ど其時、どんと戸を引いて、かたりと鎖をさした我家の響。
胸が轟いて掻巻の中で足をばた/\したが、堪らなくツて、くるりとはらばひになつた。目を開いて耳を澄すと、物音は聞えないで、却て戸外なる町が歴然と胸に描かれた、暗である。駆けて出て我家の門へ飛着いて、と思ふに、夜も恁う更けて、他人の家からは勝手が分らず、考ふれば、毎夜寐つきに聞く職人が湯から帰る跫音も、向うと此方、音にも裏表があるか、様子も違つて居た。世界が変つたほど情なくなつて、枕頭に下した戸外から隔ての蔀が、厚さ十万里を以て我を囲ふが如く、身動きも出来ないやうに覚えたから、これで殺されるのか知らと涙ぐんだのである。
ものの懸念さに、母様をはじめ、重吉も、嘉蔵も呼立てる声も揚げられず、呼吸さへ高くしてはならない気がした。
密と見れば、お辻はすや/\と糸が揺れるやうに幽な寐息。
これも何者かに命ぜられて然かく寐入つて居るらしい、起してはならないやうに思はれ、アヽ復横になつて、足を屈めて、目を塞いだ。
けれども今しがた、お辻が(恐しい人だこと、)といつた時、其の顔色とともに灯が恐しく暗くなつたが、消えはしないだらうかと、いきなり電でもするかの如く、恐る/\目をあけて見ると、最う真暗、灯はいつの間にか消えて居る。
はツと驚いて我ながら、自分の膚に手を触れて、心臓をしつかと圧へた折から、芬々として薫つたのは、橘の音信か、あらず、仏壇の香の名残か、あらず、ともすれば風につれて、随所、紙谷町を渡り来る一種の薬の匂であつた。
しかも梅の影がさして、窓がぽつと明くなる時、縁に蚊遣の靡く時、折に触れた今までに、つい其夜の如く香の高かつた事はないのである。
瓶か、壺か、其の薬が宛然枕許にでもあるやうなので、余の事に再び目をあけると、暗の中に二枚の障子。件の泉水を隔てて寝床の裾に立つて居るのが、一間真蒼になつて、桟も数へらるゝばかり、黒みを帯びた、動かぬ、どんよりした光がさして居た。
見る/\裡に、べら/\と紙が剥げ、桟が吹ツ消されたやうに、ありのまゝで、障子が失せると、羽目の破目にまで其の光が染み込んだ、一坪の泉水を後に、立顕れた婦人の姿。
解き余る鬢の堆い中に、端然として真向の、瞬きもしない鋭い顔は、正しく薬屋の主婦である。
唯見る時、頬を蔽へる髪のさきに、ゆら/\と波立つたが、そよりともせぬ、裸蝋燭の蒼い光を放つのを、左手に取つてする/\と。
五
其の裳の触るゝばかり、すツくと枕許に突立つた、私は貝を磨いたやうな、足の指を寝ながら見て呼吸を殺した、顔も冷うなるまでに、室の内を隈なく濁つた水晶に化し了するのは蝋燭の鬼火である。鋭い、しかし媚いた声して、
「腕白、先刻はよく人の深切を無にしたね。」
私は石になるだらうと思つて、一思に窘んだのである。
「したが私の深切を受ければ、此の女に不深切になる処。感心にお前、母様に結んで頂いた帯を〆めたまゝ寝てること、腕白もの、おい腕白もの、目をぱちくりして寝て居るよ。」といつて、ふふんと鷹揚に笑つた。姐御真実だ、最う堪らぬ。
途端に人膚の気勢がしたので、咽喉を噛れたらうと思つたが、然うではなく、蝋燭が、敷蒲団の端と端、お辻と並んで合せ目の、畳の上に置いてあつた。而して婦人は膝をついて、のしかゝるやうにして、鬢の間から真白な鼻で、お辻の寐顔の半夜具を引かついで膨らんだ前髪の、眉のかゝり目のふちの稍曇つて見えるのを、じつと覗込んで居るのである。おゝ、あはれ、小やかに慎ましい寐姿は、藻脱の殻か、山に夢がさまよふなら、衝戻す鐘も聞えよ、と念じ危ぶむ程こそありけれ。
婦人は右手を差伸して、結立の一筋も乱れない、お辻の高島田を無手と掴んで、づツと立つた。手荒さ、烈しさ。元結は切れたから、髪のずるりと解けたのが、手の甲に絡はると、宙に釣されるやうになつて、お辻は半身、胸もあらはに、引起されたが、両手を畳に裏返して、呼吸のあるものとは見えない。
爾時、右手に黒髪を搦んだなり、
「人もあらうに私の男に懸想した。さあ、何うするか、よく御覧。」
左手の肱を鍵形に曲げて、衝と目よりも高く差上げた、掌に、細長い、青い、小さな瓶あり、捧げて、俯向いて、額に押当て、
「呪詛の杉より流れし雫よ、いざ汝の誓を忘れず、目のあたり、験を見せよ、然らば、」と言つて、取直して、お辻の髪の根に口を望ませ、
「あの美少年と、容色も一対と心上つた淫奔女、いで/\女の玉の緒は、黒髪とともに切れよかし。」
と恰も宣告をするが如くに言つて、傾けると、颯とかゝつて、千筋の紅溢れて、糸を引いて、ねば/\と染むと思ふと、丈なる髪はほつりと切れて、お辻は崩れるやうに、寝床の上、枕をはづして土気色の頬を蒲団に埋めた。
玉の緒か、然らば玉の緒は、長く婦人の手に奪はれて、活きたる如く提げられたのである。
莞爾として朱の唇の、裂けるかと片頬笑み、
「腕白、膝へ薬をことづかつてくれれば、私が来るまでもなく、此の女は殺せたものを、夜が明けるまで黙つて寐なよ。」といひすてにして、細腰楚々たる後姿、肩を揺つて、束ね髱がざわ/\と動いたと見ると、障子の外。
蒼い光は浅葱幕を払つたやうに颯と消えて、襖も壁も旧の通り、燈が薄暗く点いて居た。
同時に、戸外を山手の方へ、からこん/\と引摺つて行く婦人の跫音、私はお辻の亡骸を見まいとして掻巻を被つたが、案外かな。
抱起されると眩いばかりの昼であつた。母親も帰つて居た。抱起したのは昨夜のお辻で、高島田も其まゝ、早や朝の化粧もしたか、水の垂る美しさ。呆気に取られて目も放さないで目詰めて居ると、雪にも紛ふ頸を差つけ、くツきりした髷の根を見せると、白粉の薫、櫛の歯も透通つて、
「島田がお好かい、」と唯あでやかなものであつた。私は家に帰つて後も、疑は今に解けぬ。
お辻は十九で、敢て不思議はなく、煩つて若死をした、其の黒髪を切つたのを、私は見て悚然としたけれども、其は仏教を信ずる国の習慣であるさうな。
Ban dich Tiếng Hàn (Pagera AI)
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泉鏡花의 '처방비전'은 어린 시절 작가가 겪은 기묘한 경험을 바탕으로 한 작품입니다. 8세 소년의 눈에 비친 아름다운 처녀 오츠지와 그녀의 집에서 벌어지는 불가사의한 사건은 독자를 몽환적인 세계로 이끌며, 잊을 수 없는 강렬한 인상을 남깁니다. 섬세하고 아름다운 문체로 그려진 요괴와 인간의 경계는, 독자에게 깊은 여운과 함께 묘한 흥미를 불러일으킬 것입니다. 일본 근대 문학의 거장 이즈미 교카의 독특한 세계를 경험하고 싶다면 반드시 읽어야 할 작품입니다.

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