漢那浪笛 · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
午前七時、 時刻が来たいざ学校へ。 晩秋の市街の上を、 悲しげに風は泣きすぐ。 絶えずしたゝる冷たい鼻汁を、 すゝりつゝ道を通る。 ふとして眼にとまる白い吸い殻、 誰れが手から投げ捨てられし……。 もどかしい黄色な煙は、 力なく渦をまいて漂ふ。 火の気衰ろへ、煙が消えると、 死人の影がちらつく。 今一しきり秋空が吹き過ぐる、 吸い殻は空しく地上を転ろげる。 ●図書カード

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