蔵原伸二郎 · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
野狐の背中に 雪がふると 狐は青いかげになるのだ 吹雪の夜を 山から一直線に 走つてくる その影 凍る村々の垣根をめぐり みかん色した人々の夢のまわりを廻つて 青いかげは いつの間にか 鶏小屋の前に坐つている 二月の夜あけ前 とき色にひかる雪あかりの中を 山に帰つてゆく雌狐 狐は みごもつている
蔵原伸二郎
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