Vol. 2May 2026

도서

공개저작물 세계 지식 라이브러리

396종 중 168종 표시

흰 제비꽃과 모밀잣밤나무

白すみれとしいの木

小川未明

北の方のある村に、仲のよくない兄弟がありました。父親の死んだ後は兄は弟をば、むごたらしいまでに、いじめました。 弟は、どちらかといえば、気のきかない、おんぼりとした質で、学校へ行っても、あまり物事をよく覚えませんでした。だから、兄は弟をば、つねにばか者扱いにしていたのであります。 弟は気がやさしくて、けっして兄に対して手向かいなどをしたことがありません。いつ

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태양과 개구리

太陽とかわず

小川未明

池の中に水草がありましたが、長い冬の間水が凍っていましたために、草はほとんど枯れてしまいそうに弱っていました。それは、この草にとって、どんなに長い間でありましたでしょう。 そのうちに、やっと春がきまして、氷が解けはじめました。池の水は日に増しぬるんできて、日の光がその面を照らすようになりましたので、水草は、なつかしい太陽をはじめて仰ぐことができました。 太陽

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냄비 요리 이야기

鍋料理の話

北大路魯山人

鍋料理の話 北大路魯山人 冬、家庭で最も歓迎される料理は、なべ料理であろう。煮たて、焼きたてが食べられるからである。 なべ料理では、決して煮ざましを食べるということはない。クツクツと出来たての料理を食べることが、なによりの楽しみである。だから、なべ料理ほど新鮮さの感じられる料理はない。最初から最後まで、献立から煮て食べるところまで、ことごとく自分で工夫し、加

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아사쿠사 옛이야기

浅草むかしばなし

永井荷風

浅草公園のはなしもあんまり古いことは大抵忘れてしまったからここでは話すことはできない。十二階の初めて建てられた時も、六区に米国南北戦争のパノラマの出来た事も、見に行ったことは記憶しているがはっきりした年代がわからないから暫くおあずけにして置こう。僕が二十になった頃から(即明治三十年頃から)のことならどうやら記憶しているようだ。一番はずれの江川劇場は玉乗や手品

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아즈마바시

吾妻橋

永井荷風

毎夜吾妻橋の橋だもとに佇立み、徃来の人の袖を引いて遊びを勧める闇の女は、梅雨もあけて、あたりがいよ/\夏らしくなるにつれて、次第に多くなり、今ではどうやら十人近くにもなつてゐるらしい。女達は毎夜のことなので、互にその名もその年齢もその住む処も知り合つてゐる。 一同から道ちやんとか道子さんとか呼ばれてゐる円顔の目のぱつちりした中肉中丈の女がある。去年の夏頃から

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두렁길

畦道

永井荷風

國府臺から中山を過ぎて船橋の方へと松林に蔽はれた一脈の丘陵が延長してゐる。丘陵に沿うてはひろ/″\した平野が或は高く或は低く、ゆるやかに起伏して、單調な眺望にところ/″\畫興を催すに足るべき變化を示してゐる。 市川に移り住んでから、わたくしは殆ど毎日のやうに處を定めずそのあたりの田舍道を歩み、人家に遠い松林の中または窪地の草むらに身を沒して、青空と雲とを仰ぎ

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크리스마스

クリスマス

アーヴィングワシントン

だが、あのなつかしい、思い出ふかいクリスマスのお爺さんはもう逝ってしまったのだろうか。あとに残っているのは、あの年とった頭の白髪と顎ひげだけなのか。それでは、それをもらおう。そのほかにクリスマスのお爺さんのものはないのだから。 ――クリスマスを追う声 あのころのクリスマスには、 どこの家でも見たものだ。 寒さを払う火もあたたかく、 肉のご馳走が山ほどあった、

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도쿄시 소요 중의 낚시

東京市騒擾中の釣

石井研堂

東京市騒擾中の釣 石井研堂 騒擾と違警罪 明治三十八年九月五日の、国民大会より、「警察焼打」といふ意外の結果を来せしかば、市内は俄に無警察の状態に陥り、これ見よといふ風に、態々袒ぎて大道を濶歩するもの、自慢げに跣足にて横行するもの、無提灯にて車を曳くものなど、違警罪者街上に充ち、転た寒心すべきこと多かりし。 されば、人心恟々として、安き心も無く、後日、釣船の

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중국의 명기(明器)

支那の明器

会津八一

支那の明器 會津八一 私ほど名実の副はない蒐集家は無い。何か余程いゝものでも沢山持つて居るやうに云ひ囃やされながら、実は是れと云ふほどのものは何も持たない。 小石川に住んで居る頃に――これは十数年も前のことだが――諸国の郷土玩具を集めたことがあつた。六百種もあつたかと思ふ。しかしこれは世間の玩具通などのするやうに、いろいろの変つた物を集めて自慢をするといふの

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잘못된 성명의 역순 배열

誤まれる姓名の逆列

伊東忠太

誤まれる姓名の逆列 伊東忠太 一 姓名の由來と順位 わが輩はかつて『國語尊重』と題して、わが國固有の言語殊に固有名の尊重せらるべきゆゑんをのべた。今またこれに關聯して、わが國民の姓名の書き方について一言したいと思ふ。 わが國の姓名の發生發達の歴史はこゝに述べないが、要するに今日吾人の姓と稱するものは實は苗字といふべきもので、苗字と姓と氏とはその出處を異にする

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사람의 머리

人の首

高村光太郎

人の首 高村光太郎 私は電車に乗ると異状な興奮を感ずる。人の首がずらりと前に並んで居るからである。人間移動展覧会と戯に此を称えてよく此事を友達に話す。近代が人に与えてくれた特別な機会である。此所に並んでいる首は、美術展覧会に於ける絵画彫刻の首と違って、観られる為に在るのではない。たまに、見られ、眺められ、感嘆せられ、羨しがられる為に在る事を自ら意識している様

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여배우의 부모

女優の親

岸田国士

三島由紀夫君の戯曲『夜の向日葵』を読んだときには、これを、文学座の本公演でやるのは、ちよつと無理じやないか、観客がついて来ないのじやないかと心配した。――それは作品の責任ばかりではないけれども――。 ところが、実際あゝして舞台にかけてみると、一部の気むずかしい批評家を除いては、わりにみんな楽しんで観ていたので、あゝよかつた。これだけ観客にわかつて、観客がつい

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신극계의 요즘

新劇界の昨今

岸田国士

新劇界の昨今 岸田國士 一 十年前(つまり震災直後)の新劇界は、戯曲の方面から見ても舞台の実際運動の方面から見ても、確かに華やかな時代であつたといへるが、その時代は新劇といふものは、まだ西洋劇あつての新劇であつた。西洋の新しい演劇的な傾向がつぎつぎに紹介されて、その目新らしさで新劇界一般がともかく生命を繋いでゐたといふ状態であつた。 作家の側でもさういふ風に

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'티롤의 가을' 초연 당시의 회상

「チロルの秋」上演当時の思ひ出

岸田国士

「チロルの秋」上演当時の思ひ出 岸田國士 「チロルの秋」は私の第二作であつた。それが、大地震の翌年、たしか大正十三年の十月か十一月かに、新劇協会の人々の手で帝国ホテルの演芸場で上演されたのが、私の処女上演であつた。正宗白鳥氏の「人世の幸福」と久米正雄氏の「帰去来」とがプログラムに並んでゐた。 正直に云へば、私は自分の処女上演について余り香ばしい思ひ出を懐いて

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그날 그 사람

あの日あの人

岸田国士

一九二二年の暮れ、スタニスラウスキイの率ゐるモスコオ芸術座の一行が巴里を訪れた。 その開演の前夜シャン・ゼリゼエ劇場主、エベルトオは盛大な歓迎会を同劇場内に催して、一行を巴里の劇壇に紹介した。 其の夜の光景は、私の終生忘れ難きものゝ一つである。スタニスラウスキイを中心に、チエホフ夫人、カチヤロフ、モスコオフィン等の名優を始め、一座の俳優が舞台の中央に居並び、

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오이 히로스케라는 사내

大井広介といふ男 ――並びに註文ひとつの事――

坂口安吾

大井広介に始めて会つたのは昭和十五年大晦日午後七時、葉書で打合せて雷門で出会つた。その晩、大井広介は至極大真面目で、自分はインチキ・レビューの愛好家で、女性美はレビューの動きに極致があると信じてゐるから、自分の娘もレビューガールにするつもりである。三つの頃からレビューを見せて仕込んでゐるが、足が長くレビューガール向きの身体のくせに、生れつき踊りの才能がなくて

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고단 선생

講談先生

坂口安吾

講談先生 坂口安吾 僕は天性模倣癖旺盛で、忽ち人の感化を受けてしまう。だから、人の影響はのべつ受けてばかりいて、数えあげればキリがない。けれども、この人には負けたくない、というような敵意を持つ場合もあるもので、この人の作品を読むと惹きこまれるから、もう読むまいと決心するようなこともあった。これが本当の影響を与えた人かも知れないが、こういう本当の書斎の中へは他

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이슬의 답

露の答 ぬばたまのなにかと人の問ひしとき露とこたへて消なましものを

坂口安吾

その一 加茂五郎兵衛の加茂は古い姓です。加茂の地名や賀茂神社など諸国に見られ、之は上古に於ける加茂族の分布を示すもので、神代の頃加茂族なる一部族があり、後世諸国に分散定住し祖神を祀って賀茂神社と称した。この部族の生業は鍛冶ではなかったか、ということが今日一部の民族学者によって言われておりますが、加茂族だの諏訪族、三輪族など、之等は先ず国神系統の代表的な氏族で

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수다 경쟁

お喋り競争

坂口安吾

お喋り競争 坂口安吾 一 この九月末宇野浩二氏から電話がきた。私は生憎不在だつたが、至急の話があるから今夜か明朝会ひたい、訪れてほしいといふのであつた。なんの話か見当がつかなかつたが、私はその月の文芸通信に、牧野信一の自殺にやゝあてはまることを題材にした小説を書いた。見やうによつては確にさしさはりのある題材だから、その話かも知れないと思つた。尤も其小説は急所

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에고이즘 소론

エゴイズム小論

坂口安吾

エゴイズム小論 坂口安吾 住友邦子誘拐事件は各方面に反響をよんだが、童話作家T氏は社会一般の道義の頽廃がこの種の悪の温床であると云ひ、子供達が集団疎開によつて人ずれがしたのも一因だと云ふ。朝日の投書欄では、父親の吉右衛門氏が信州の温泉に遊んでをつて、俺が帰つたところで娘が戻るわけでもないとうそぶいて帰京しなかつたことなど、それ自体がこの事件の真相を語つてをり

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봄날 더디다

春日遅々

堀辰雄

四月十七日 追分にて ホフマンスタアルの「文集」を讀み續ける。嘗つてビアンキイ女史がこの詩人のことをリルケと竝べて論じてゐた本を讀んだ折、既に物故したこの詩人のパセティックな、眞の姿を知つて、それ以來何となく心を惹かれてゐたが、最近その文集の佛譯を手に入れることが出來て、數日前から讀み續けてゐるのである。 これまで讀了した數篇――シェクスピアを論じて劇の本質

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가을의 환영

秋の幻

豊島与志雄

秋の幻 豊島与志雄 或る田舎に母と子とが住んでいた。そして或る年の秋、次のようなことがあった。―― 「もう本当に天気がよくなったのでしょう。」 「そうね。」 母と子とは、或る朝そんな会話をした。そして二人共晴々した顔を挙げて、青く澄んだ大空を見上げた。大空を見上げる前彼等の視線は、広い野の上を掠め、野の向うに聳立っている山の頂を掠めた。そして今、視線が更にそ

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가을의 기백

秋の気魄

豊島与志雄

秋の気魄 豊島与志雄 秋と云えば、人は直ちに紅葉を連想する。然しながら、紅葉そのものは秋の本質とは可なりに縁遠いことを、私は思わずにはいられない。 楓の赤色から銀杏の黄色に至るまでのさまざまな紅葉の色彩は、その色彩からじかに来る感じは、しみじみとした専念の秋の感じとは、よほど距っている。都会にいてはそうでもないけれど、一歩田舎に踏み出してみると、山裾の木立の

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蜜柑

芥川竜之介

蜜柑 芥川龍之介 或曇った冬の日暮である。私は横須賀発上り二等客車の隅に腰を下して、ぼんやり発車の笛を待っていた。とうに電燈のついた客車の中には、珍らしく私の外に一人も乗客はいなかった。外を覗くと、うす暗いプラットフォオムにも、今日は珍しく見送りの人影さえ跡を絶って、唯、檻に入れられた小犬が一匹、時々悲しそうに、吠え立てていた。これらはその時の私の心もちと、

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